***************************************************************
日本における救急科専門医育成の変換
***************************************************************
2017年度からの専門医養成システムの方向性
***************************************************************
メッセージ これからの救急科専門医システム
***************************************************************

名古屋大学大学院医学系研究科 救急・集中治療医学分野 
教授 松田直之

2016年11月7日(月)

是非,名古屋大学へ見学に来られて下さい。名古屋大学大学院医学系研究科 救急・集中治療医学分野は,名名古屋大学医学部附属病院,連携救命救急センターと共に,① 専門医取得,② 学位取得,③ 教育職取得,これら3つの基盤として,広く,救急医療と集中治療の「診療」,「教育」,「研究」に当たることができる救急科専門医を育成します。救急医療と集中治療を指導できる体制として,運用します。

 2017年4月より,研修医が2年間の卒後研修を終えた後の専門診療領域は19専門診療科のみです。救急科は,独立した専門診療科ですので,他の専門診療科からでは,もちろん救急科専門医を取得できません。救急医療は原則として救急科でしか学べませんし,2025年以降の超急性期病院計画では救急科専門医による救急外来の運用が必須となるでしょう。以上を踏まえて,専門医数が少なく,これからの学術発展が集中治療と共に重視される領域の一つです。現在は,一度大学を卒業された研修医の先生や医学部の学生さんには,将来性と学術性を含めて「救急科専門医」をお薦めしています。

基本専門診療科 19診療科
2018年度からは,まず,この中の専門医取得プログラムに応募して頂き,マッティングしたプログラムで専門医を取得することになります。

内科
外科
救急科(救急・災害・集中治療対応:3次救急医療システム対応,1次・2次救急医療の診療基盤作成)
MEIDAI-NAGOYA-TOKAIプログラム 作成 教授 松田直之 2016年2月公表
小児科
産婦人科

脳神経外科
整形外科
耳鼻咽喉科
泌尿器科
眼科
皮膚科
形成外科
麻酔科
放射線科
精神科
病理科
リハビリテーション科
臨床検査科
総合診療科

※ 以上を基盤として,サブスペシャリティーとして,集中治療専門医,感染症専門医,IVR専門医などとします。
※ 地域医療研修として,地域の救急医療にも参画できるプログラムです。

【2017年度 専門医マッチィング制度の開始】

 専門医を取得するためには,研修修了の段階で専門医育成のコースを選択する必要があります。このマッティングが成功しない研修医の皆さんは,専門医取得浪人となります。専門医となるために選択できる専門診療科と応募するプログラムは一つのみです。つまり,外科,救急科,脳神経外科,整形外科,内科,小児科,麻酔科,皮膚科,眼科,耳鼻科,産婦人科,病理科,リハビリテーション科,臨床検査科などの19専門診療科領域(第1類)から1つの専門領域を選び,そしてその領域の中で用意されたプログラムのうち,1つのみを選び,日本専門医評価機構に申請します。そのプログラムを終了することで,専門医資格は日本専門医評価機構から与えられます。

 現在,救急医療と集中治療は日進月歩でより一層に専門化されており,さまざまな専門診療科を取得しても,その専門性ははじめから勉強することが必要となります。過去のように,脳神経外科,循環器内科,麻酔科などから救急科専門医を取得するダブルライセンスは難しくなります。このような背景として,現時点で救急医学をはじめから教えることのできる講座が国公立大学を含む全国に整いました。

 2000年レベルでは,救急医療を存続させるために,脳神経外科,循環器内科などから内科当直や外科当直が駆りだされ,救急医療を部活動として支えてきました。この持ち回り救急医療・研修医救急医療は,1次・2次救急医療を支える上で重要ですが,安全で質の高い3次救急医療に対応できない特徴があります。救急外来や救命救急センターは,救急科専門医により,救急医療の専門家として指導することが必要となります。このように,救急医療や集中治療を専門として頂くためには,MEIDAI-NAGOYAシステムとして,多くの救命救急センターと連携して救急科専門医を育成できる教育体制を整える必要がありました。その上で,救急科専門医を取得した後には,集中治療・感染症・外傷などのサブスペシャリティーを持ったり,学位を取得する道も用意する必要があります。


名古屋大学における救急科専門医取得システムは,① 救急・集中治療コース(ER/内科/集中治療/感染症) 救急・集中治療学位取得併設コース,③ 救急外科コース(外傷・IVR)の3つを考慮し,日本救急医学会,日本集中治療医学会とも連携し,国際レベルでの活躍も重視します。救急科専門医・集中治療専門医として,学位(医学博士)を取得できる道も用意しました。

**************************************************************************
名古屋大学大学院医学系研究科 救急・集中治療医学分野
名古屋大学病院救急科救急科専門医養成プログラム
**************************************************************************

救急症例数,指導医数,この2つより,救急科専門医基幹施設が決定されます。また,日本国内は,災害時医療に備える体制となっており,救急外来および集中治療における救急科の専門性が病院機能としてより必要となる時代が来ています。名古屋大学医学系研究科 救急・集中治療医学分野は,地域の救命救急センターと連動し,救急科専門医・集中治療専門医を育成するとともに,超急性期医療のグローバル化を含めまして,救急科専門医基幹施設として機能します。

 2010年2月より,名古屋大学医学系研究科 救急・集中治療医学分野は,名古屋大学医学部附属病院におきましても救急患者さんの急性期診療を地域の「たらい回し減少」と「分散搬送」として適正化する方向を模索し(年間9,000例から12,000例への増加,救急車搬入数 年間1,300台レベルから4,200台以上への増加),① 救急科専門医(山本先生,東先生,稲葉先生,久保寺先生,髙谷先生,海野先生,大林先生等)を5年間で10名レベル,② 集中治療専門医(山本先生,東先生,稲葉先生,東先生,髙谷先生,海野先生,眞喜志先生等)を5年間で10名レベルで育成してまいりました。その上で,国立大学として貢献できる「学術」として,心肺蘇生後の予後解析スコアの公表させて頂き,次にはさまざまな急性期診断学の解析スコアの提言に向かおうとしています。大学としての社会的貢献と学術進展を目標としています。その上で,2017年には,約10名の救急科指導医体制として,年間5~10名の救急科専門医を育成できる施設体制として社会貢献を考えています。以上を含めて,名古屋大学などの医学部の皆さんは,専門医養成機関として,十分に当講座を選択して頂ける時代となると考えています。

****************************************
専門医養成プログラムの方向性
****************************************

連携診療教育体制

1.名古屋掖済会病院
2.名古屋第1日赤病院
3.中東遠総合医療センター
4.小牧市民病院
5.豊橋市民病院
6.大同病院
名古屋および東海圏の救命救急センターと連携し,救急科専門医と集中治療専門医を育成します。


後期研修・救急科専門医取得プログラム

 名古屋大学連携施設および名古屋大学での勤務歴6年以上で,査読システムのしっかりとした英文論文1編により医学博士・学位を取得できます。その希望のある方には,データベース管理,統計学的解析手法,深い臨床診療を提供し,医学博士としての適正化を教授します。外傷領域としては,現在は掖済会病院と小牧市民病院とのタイアップをはかる予定です。集中治療体制においては,APACHEⅡスコア平均28レベル,oncological ICUを含めて当施設でのclosed ICUシステムでの研修をお薦めしています。3年間研修することにより,これに先進できる診療と学術の基盤を作らせて頂きます。

後のプログラム
■ 学位取得コース:救急科指導医取得+学位取得コース(大学院 OR 論文博士)
■ 病院助教コース:救急科指導医取得コース
■ 救命救急センター勤務コース:救急科指導医取得コース
■ 海外留学コース

予 定

 今回定める救急科専門医育成のプログラムは,このプログラムの1次審査は日本救急医学会で行われ,初回審査の送り先は「日本救急医学会事務局」となります。

2016年2月 日本救急医学会に救急科専門医養成プログラムを提出する
2016年3月 日本救急医学会より日本専門医評価機構に学会よりプログラムを提出する
2016年4月~6月 日本専門医評価機構からのチェックを受ける
広く連携病院を募集しております。

救急医学の発展と創造に向けて,国内での相互連携を深めてまいります。
ご指導下さい。どうぞよろしくお願い申し上げます。

資 料
救急科専門医取得指針 LinkIcon
厚生労働省指針 LinkIcon

以上に準じた,教育体制プログラムです。
常時,見学や問い合わせに対応しています。

高度救命救急センター

高度救命救急センターとは,救命救急センターのうち高度な診療機能を提供するものとして厚生労働大臣が定めるものであり,四肢切断,急性中毒,来院時心肺停止,広範囲熱傷,内因性病態急変などの特殊疾病患者に対する救急医療を提供できる施設です。大学病院では,一般に高度医療を行うことが必要であるために,今後は特定機能病院として,高度救命センターを持つことが必須となります。2025年における「超急性期病院」においては,がん治療の根底などには,高度救命センターと高度集中治療室を持つことや,災害拠点中核病院となることが不可欠です。一方,さまざまな重症患者さんに対して適切に対応して,治療を提供できる場所として,名古屋大学医学部附属病院は集中治療を完備しています。救急科は,高度,かつ,最先端急性期管理医学として,日本と地域を牽引していきます。名古屋大学は,80を超える多くの関連病院を持ちます。初期は数施設との連携としますが,愛知,東海,またさまざまな地域の救命救急センターと連携し,本邦の超急性期病院における「砦」となる「救急科専門医」と「集中治療専門医」を育成します。






センター連携教育体制



























2016ポスター最終版.pdf

ERブートキャンプ NAGOYA

本年度
2017年3月19日(日)予定

ER echo technique
ECG/CT/MRI読影
CV/PV catheter留置
Chest drain tube留置
皮膚縫合
人工呼吸器/NPPV管理の基本

成人 severe septic shockコース
高エネルギー外傷コース
脳卒中コース
急性薬物中毒コース
小児コース septic shock
小児コース seizure