名古屋大学大学院医学系研究科 救急・集中治療医学分野
教授 松田直之

2017年元旦 新年の挨拶 「2017年の救急・集中治療の展望」

Prof Naoyuki Matsuda MD, PhD.jpg

2017年VISION目標 Emergency & Critical Care System in NAGOYA(MEIDAI)

1.救急外来の専従医師および専従看護師の充実:救急外来における診断と初期治療が専門化してきていることを受け,救急外来に専従医と専従看護師を置くことを重視します。これは,病院内で話し合いが必要な事項です。救急外来および集中治療部の診療の「仕組み化」を重視します。
2.救急医学教育:医学教育を徹底し,医学生および研修医に救急医学の専門性を教授します。救急医学を学ぶプログラムを,他の救命救急センターと連携して充実させます。
3.医学博士育成:救急診療を基盤として,救急科専門医,集中治療専門医および学位(医学博士)を取得できるものを育成します。
4.グローバル化:国際連携の中で,急性期管理医学の学術を発展させます。
5.医療人間教育:元気さと明朗さを保ち,さらに継続できる人間性を豊かさとして育成します。

****************************************************************************************************************************************************

謹賀新年

新年,あけましておめでとうございます。私が名古屋大学大学院医学系研究科 救急・集中治療医学分野教授に就任して,7年が経過しました。2017年は名古屋大学における8年目として,当教室の皆と連携し,上記目標として教室を運営します。7年の経過の中で,一通りの進展を確認してきました。当教室は,多くの救急医学や集中治療医学を専門とする医師を育成してきました。
 集中治療領域におきましては,2014年3月より日本集中治療医学会理事として,本邦の集中治療の発展を目標とし,① 集中治療教育の標準化と先進化,② 国際連携の強化とグローバル化および仕組み化(国際交流委員長),③ 集中治療の広報性やホームページの充実(広報委員会長),④ 学術集会の質の充実化,⑤ 集中治療専門医と救急科専門医の育成を推進してきました。本年も,ご指導いただけますよう,何卒,よろしくお願い申し上げます。
 現在,名古屋大学におきましては,将来の東海・名古屋地域や各都道府県を支えることのできる「救急科専門医」や「集中治療専門医」を目指すものの育成が不可欠です。2017年4月からは,新教育プログラムとして,名古屋掖済会病院救命救急センター,あいち小児こどもセンター救急科,小牧市民病院救命救急センター,豊橋市民病院救命救急センター,中東遠総合医療センター,大同病院救急科の6つの病院との教育連携として,外傷診療,内科急性期病態および全科救急病態を均等に学ぶ体制を充実させます。その中で,名古屋大学病院救急科では「急性期集中治療医学」の専門教育を救急・内科系集中治療部で施します。また,災害拠点病院としてのあり方の事項を社会的役割としてしっかりと認識し,院内における救急医療体制を「仕組み」として整える時期にあります。
 名古屋大学医学部卒業生の皆さんには,名古屋大学連携地域での救急医療と集中治療を支えることを目標として,当教室に入局して頂きたいと考えています。現在,救急医療と集中治療は,急性期管理医学としての「診断」と「治療」を確実とするための両輪として期待されます。救急医療と集中治療の両方を,3次救急医療レベルまでを含めて,① 教えることができる,② 素早く判断できる,③ 素早く診療できる,④ 高い診療成績を提供できる,⑤ 研究を併設できる,この5条件を達成できることで,急性期管理の診断と治療が深まります。本年も当教室は,多くの入局者を歓迎し,急性期診療を仕組み化する一貫として「能力」と「人格」を「役割」の中で鍛え,急性期管理医学における実力と将来を約束します。
 本年も,どうぞよろしくお願い申し上げます。

2017年 元旦

名古屋大学大学院医学系研究科 救急・集中治療医学分野
教授 松田直之

****************************************************************************************************************************************************